痛みや違和感を感じたら、してほしいこと

こんにちは、京都整体の粟野です。

お体に痛みや違和感など、なにかしらの症状を感じている方。

最近のものであったり、ずーっと長く続いているものであったり。

そんな時に、してほしいことがあります。

それはいわゆる、運動などのセルフケアでは無いのものです。

肩コリに肩甲骨周りのエクササイズとか、腰痛に大腰筋のストレッチとか、臀部から大腿部の疼痛にテニスボールを使った仙腸関節のマッサージ刺激などなど。少しネットで調べると良い情報もたくさん得られますので、ここではそうでないシンプルなお話を一つだけさせていただきます。 (YouTubeなどでも多くの施術家の先生がいろいろなセルフケア動画をアップされていますね。)

今回、お伝えしたいことは、

「コリ感や痛みなどの不快な症状に対してだけに意識を向けすぎない」

                                    ということです。

なんだそれ(拍子抜け)、と思われてしまうかもしれませんが、これが結構大事なことなのです。

普通、お体になにかしら症状が出ていたり、痛みが出てきたらそれを煩わしく感じるのが人間当たり前だとは思います。ある意味、当然だと私も思います。でも、そんな時にちょっとだけその背景のようなものを考えて感じてみてください。なにかしらのストレスや無理、我慢、不摂生などは毎日の生活の中には無かったでしょうか?最近2、3日、1週間だけに限らず、ここ半月、1か月、数か月、1年、数年。はたまたもっと長いスパンの毎日の暮らしの中に。

例えば腰や肩のつらさに対しては、重い物を運んだとか悪い姿勢でいたとかの力学的、構造的な負担だけとは限りません。仕事、食生活などの1日、1週間のリズム、寝る前や休みの日の時間の過ごし方、考え癖や感情からくる影響、物事への取り組み方やモチベーション、気持ちの温度、それらの背景、毎日の生活の中での自分のまわりの人たちとのやり取り、関係、家族のこと、環境の変化などなど、ちょっと立ち止まって考えてみて欲しいのです。

実際に施術に来られて、問診から施術させていただく際の時間だけでは、ご本人の頭には浮かび上がってこないものはたくさんあると思います。施術ベッドの上ではどうしても(結果としてお体に出ている)症状に意識がフォーカスしてしまいがちです。

でもそれで終わらずに、今の生活や今までの生活を俯瞰的に観てみてください。

ひとつひとつは些細なことが重なってのものかもしれません。押し殺したイライラや不安な感情、溜め込んだなんやかんやが体に居座って影響を出しているのかもしれません。体のサインと含まれている因果に気づきがあると、体の治癒力もより働きやすくなります。

ただ、前回のブログで、思いあたるのは最後の一押しになったものにすぎないものというお話もしましたが、考えてみても頭に出てこないものも勿論たくさんあるかとは思います。それでも大丈夫です。痛みにだけ向かっていた意識のフォーカスが少し広がったりズレたりするのが大事なことです。

オステオパシーの講義でも出てきたお話ですが、鳴いている猫の口を塞ぐのではなく「なぜ鳴いているか?」に意識を向けてみてください。

そこからスタートして、実際に具体的な整体の施術がお体に施されるのは心身にとってとても良い流れとなります。

今年もあと一か月と少し。忙しさや寒さで体調をくずさないよう、どうぞ皆さんご自愛ください。

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