安全な整体とは?

こんにちは、京都整体の粟野です。

昨日はなんと生まれて初めての出張というものを体験できました。基本、一つの場所で仕事をする職種ですので、新幹線での出張というものに前々から強い憧れを抱いておりました。昨日は京都ー前橋の移動でした。

京都に帰ってきて自宅に戻り、テレビをつけて番組表を表示させると、なにやら興味深い内容に目がとまりました。

「情熱大陸 杉本真樹/VR(仮想現実)を駆使した最先端医療に挑む外科医に密着!」

VRはゲームなどでなんとなく知っていましたが、医療の現場で既に使われているとは思いませんでした。番組を観てみると、杉本真樹氏は工学部とか理学部出身とかではなく、もともとは帝京大学医学部の助教などを務められたお医者さん。その後フリーになって医療画像解析、VR/AR/MRを活用した手術支援システムを開発するベンチャーを起業されたということでした。

外科医の負担やストレスを減らしてより安全なオペを実現するために、自分は執刀する側ではなく外科医をサポートする側にまわったほうが患者さんの利益になるからというお話をされていました。

確かに、外科医や救急医療の世界では刻一刻と状況が変わり、秒単位で待ったなしの判断が求められる過酷でストレスフルな大変な職業だと思います。そこで働くスタッフの方の負担が減り安全に手術ができる技術は非常に意義があります。

「安全で安心なアプローチを」

これは医療の他にも、人間が携わるさまざまな分野で求められることだと思います。

勿論、私たち、徒手療法の世界でも同様に重要です。

骨盤や首の矯正で、バキッとされて痛い思いをした方はいませんでしょうか?あのタイプの矯正技法は、下手な施術者にやられると非常に危険です。交通事故に遭ったのと同様、体が壊され後々まで影響が残ります。

そして、矯正で人の手によって壊されたお体は、普段の日常生活で歪んだ身体よりも厄介なこじれた状態になってしまうことが多いです。戻りにくいのです。なので、よくよくこの点は注意していただきたいです。

※ただ、バキッとするカイロプラクティックの矯正自体が悪ではありません。カイロプラクティックの骨の調整が的確なポイントに正確に施されれば、劇的な改善がみられます。まさに芸術です。治療院のHPなどの説明でよく見られる「当院はバキバキとする調整はやりません」「ボキボキしないソフトな骨盤矯正です」という文章の「バキバキ」や「ボキボキ」も正確な擬音ではなく、本当のカイロプラクティックのアジャストメント(矯正)の音は、連続音ではないし「バ」や「ボ」では決してないもっと精妙な音がします。(音は鳴らない場合もあります。)さらに、カイロプラクティックの矯正ポイントの決定は非常に重要なので、さまざまな検査+レントゲン写真を判断の材料に用いてはじめて矯正を施す流派もあります。これは、外科医のドクターが手術をする前に検査をしてから臨むのと一緒ですね。

骨の調整以外にも、筋肉のアプローチでもお体が壊されてしまうこともあります。

40分の強押しの全身マッサージ、受けている方はとてもやられた感があります。でも、体には必要な適切な刺激になっていなければおかしくなります。こじれていきます。これも強い刺激やマッサージが悪いわけではなくて、必要な部位に必要な強さでなら強い刺激も使います。ですが、むやみな強い指圧などは筋肉や関節にあるセンサーのような働きをバカにさせてしまうので脳と体のやり取りを狂わせてしまいます。結果、さらに硬い体になっていったり歪みを人工的につくってしまったりします。

一味唐辛子やマヨネーズ、醤油を何にでもガバガバかけて足りないと言っている舌と一緒です。感覚器がおかしくなっています。おかしくなってこじれた状態の身体は脳との連携がうまくいかず、自分の体の異常に気付きにくくなります。これはとても問題です。自分のからだの異変や違和感を敏感に感じ取る能力は本来、自然の中で暮らす生き物にとっては非常に大切な能力だったはずです。違和感のうちにケアをすれば、大きな問題や病気を防ぐことに繋がります。

他にも、お顔や頭部をぐいぐい押されるようなものも危険です。頭部はそれこそ感覚器官の集まる部分ですし、脳神経との関連も大きいのでやめておいた方が無難だと思います。

今、これを読まれていている方が心当たりがあったり、治療院というところに行かれたことがない方でしたら、施術で逆に体を悪くしないようにどうぞお気を付け下さい。

よい先生に診ていただいている方でしたら、どうぞそのままお体のケアを。

よい施療と体に気をつけた生活は、病の予防にもなりますので。

ストレスもどうぞ溜め込まないように。