解剖を死ぬまで忘れない方法 西川茂樹プロフィール④
こんにちは。
日本クラシカルオステオパシー学会 関西支部
講師 西川茂樹(にしかわ しげき)です。
前回は、治療家になった一番のキッカケをお届けしました。
ただ単に私の思い出を紹介しててもオモシロクないと思いますので、今日は私の思い出から治療家のあなたに役に立つことをご紹介できればと思います。
大学の2年生になると授業にも慣れて、どんどんと体のことに知りたい意欲が湧いていきました。
そんな6月ぐらいに、解剖研修に行きませんか?というお誘いがありました。
大人の事情でブログでは詳しく話せませんが、ここからが大変!
費用がないから親に頼み込んで出してもらう。
場所は中国(ハルピン)
日程は1週間
全部含めて45万ぐらいかかったかな? もちろんお土産は無し!
出発まで残り2ヶ月あるかないか!
これが初の海外だったのでパスポートがありませんщ(´□`)щ オーマイガーッ!!
パスポートを作りに京都と大阪の行き来を繰り返し、その間に実際に解剖で観たい部位を調べて、どうやってそこまでたどり着くのか解剖スケジュールを決めてこいとのお達し!
一応、筋骨格系と循環器系は終わってるけど他の部位なんか全然わからない。(`;ω;´)
でも、勉強サークルで「カパンティの上肢」をみんなで読み進めていたこともあって、肩と肘、前腕に関しての知識はある程度あった。
どのぐらいの部位を見れるのか分からないし、進み具合も分からないけど書くだけ書いた!
覚えているのは「腕神経叢」と大腿部の「ハンター管」、肩甲骨の肩甲切痕に肩甲上神経が通過しているのかは絶対に観たいと書いた気する!
マニアックでしょ?笑
でも、どうやってそこにたどり着いたらいいのか分からない!
そこで役に立ったのが、「解剖実習の手引き」
これはホンマに役に立った!というかコレがなかったらメスの握り方も分からへんし、どうやって進めたらいいかも全然分からなかった。
この医学書って医学部生が解剖実習の時に使う本らしいですよ!
観たい部位が決まってから必死にこの本を読んでイメージする。
1人のご献体を4~5人のグループで進めるから、他のメンバーがどんな部位を見るのかどうやって進めるのかも知っておかなければならないし、めっちゃ大変やった。
夏休みを返上して、メンバーで集まってミーティング!
私がパスポートを取りにいくのが遅れて、夜の花火に間に合わなってしまい車の中でみんなで見た時は申し訳ない気持ちになったのを今でも忘れられません。(´。・д人)ゴメンヨゥ…
そんなこんながあって、いよいよ出発当日!
3時間ぐらいのフライトですが、飛行機に乗る前に飯でも食うかと先輩が中華料理に行こうとする!笑
今から中国に行くのにそれはないだろ?と皆で反対!笑
時間が来たので搭乗口へ!
この時初めての海外便に乗りました。
なんかモクモクと白い煙が機内を包んでいて変な匂いがした!友達と「これが中国の匂いか?!」と言いながら着席。
機内食が出たので食べてみると、まぁマズいことマズいこと!ォエ~( ̄┳ ̄|||)・・・・・
なんとか食べきったって感じでした。
3時間なんか、あっという間で中国に初上陸!
まず空港についた感想が・・・
「日本と匂いが違う!!!」笑
どれだけ味とか匂いに敏感なんでしょうね。笑
向こうではガイドの日本人の方と通訳をしてくれる産婦人科の女医さんが待っていてくれました!
そのまま一度ホテルを置きにバスで移動。
高速からみる中国の町並みは…
道が広い!空が青い!スクーターの2人乗りはお嬢様座り!
一番の衝撃は、道路の砂埃を掃除するおばさんがいたことです。
これを毎日掃除しないと車が走れないぐらいになるそうです。 オソロスィ~!!!(ノll゚Д゚llヽ)
さぁホテルに荷物をおいて、すぐに解剖教室へ!
向こうの解剖学教授にご挨拶して、スタートです。
初めてのご献体…ドキドキです。
まず衝撃だったのがホルマリンの臭い!!!
これが目と鼻を刺激します! マスクを2重にしてても鼻水と涙が止まりません!
そして季節は夏!
ホルマリン臭いし暑いし思った以上に難しくて進まへんし…
進行の遅さに見かねた教授が中国語で「どこを観たいんだ?」と尋ねてくれます。
解剖学のネッターを指差しながら「ここ!」と腕神経叢を指すと、
一瞬表情が固まり呆れた顔で「君は初めて解剖するのにこんな難しい部位を見るのか?」と言われました。
それを言われた私はアホ面で
「え?そうなの?そんなに難しいの?ლ(ʘ▽ʘ)ლ」
おそらく、理解していない私に見かねた教授がメスを持って手伝ってくれました。
というか私の出番はありません。
さすが解剖学教授!!
スイスイと腕神経叢があらわになっていきます♪
今まで医学書で見ていた神経は黄色になってるから分かりやすい!
しかし、実際の神経は・・・
う~ん…どこ?
正直、わかりませんでした!
でも、せっかく教授が汗をかきながら特定してくれた腕神経叢!
わからないなんて言えない…笑
唯一わかったのは神経って意外に硬い!
ホルマリン漬けされているからかもしれませんが、引っ張ってもなかなかちぎれない!!
硬膜ってこんなにも硬いものなのか!?と教科書を見ているだけでは絶対にわからないことでした。
他にも、烏口肩峰靭帯のテンションってめちゃめちゃ強いですよ?!
指で弾くと、ピンッピンッって音がするぐらい張っています。
こんなの実際に見てみないと分かりませんからね!
菱形筋も人によって薄さが全然違うし、いろんな驚きがありました!
なので、8年前の話ですがしっかりと明確に覚えています。
おそらく死ぬまで覚えているでしょうね!
なぜかって、衝撃的だからです。
自分でメスを持って進めていく、触覚、嗅覚、視覚、聴覚、その時の感情がすべて衝撃的なので覚えるんです。
これは教科書を読んでいるだけでは出来ません。
だから、僕は実際に解剖することをオススメします!
実際に海外で解剖できるようにサポートする会社も出てきています。
T’s Create
ここは大学の先輩が設立された会社なので治療家に特化した解剖実習が受けられると思います。
ご興味ある方はぜひ参加してみてください!
もっと聞きたい方は私に会いに来てください!笑
ここでは言えない話が聞けますよ♪笑
追伸:
紹介セミナーでは
本コース「ベーシックコース全10回」(6月以降開催)に続く
基本的な内容とJICOのカリキュラムの特色をお伝えします。
6月19日(日)
10:00~14:00(内60分昼休憩)
「午前の部」オステオパシーとは?オステオパシーの歴史
普遍的で根源的な治療体系であるオステオパシーがどうやって生まれたのか知っていますか?突出した天才が、想像を絶する悲しみを乗り越え、人知を超えた鍛錬と研究を経て、オステオパシーはこの世に見出されました。オステオパシーの発見者A・T・スティルとオステオパシーの歴史についてお話しします。
「午後の部」治療の原則、デモンストレーション
斜面に家を建てたい人はいますか?当たり前ですが、家は平地に建てた方がデメリットが少ないです。歪んだ骨盤帯から発する脊椎は真っ直ぐにはなり得ません。身体の地面にあたる骨盤帯が慢性的に傾いているのならば、人間の身体に備わる自己治癒力が完全には発揮できなくなる可能性があります。本気でクライアントの身体を整えたいのであれば死ぬまでこだわらなければならない基本技法の一つである骨盤帯の調整技法を治療の原則の説明と共にデモンストレーションします。
デモンストレーション内容
①仙腸関節の調整
②股関節(Y字靭帯)の調整
③骨盤帯と全身の相互関係の改善
講習会費10,000円。
参加資格:医療関係資格者や実店舗でクライアントを担当している方。理学療法士、鍼灸・あんま・マッサージ師、柔道整復師、カイロプラクターなどの徒手療法家。ヨガやピラティスなどのボディワークセラピスト。
現時点での残席5名です。
まだ、支部の容量的に大人数ではできないので募集は少な目ですが、
その分、参加者全員のメリットになるようにしていきたいと思います。
電話連絡:075-211-4888 担当コイエ
mail連絡:info@kyoto-seitai.co.jp
参加希望の方は、電話かメールで
「お名前」
「連絡先」
「あれば質問やお問い合わせ」
をご連絡ください。
2日以内に折り返しご連絡差し上げます。